スカーレット・トマス〈Scarlett Thomas


Y氏の終わり』THE END OF MR. Y〈早川書房〉

 訳:田中一江/カバー:牧野千穂/発行:20071215

偶然はいった古書店で大学院生アリエルがめぐりあったのは、ずっと探していた『Y氏の終わり』という一冊の本。それは、主人公のY氏が人の心のなかでくりひろげる冒険を描いた、呪われているとされる伝説の小説だった。読み進むうちに、小説のなかの出来事は、過去に実際におこったことなのではないかとアリエルは疑いはじめる。そこに書かれた方法をためしたアリエルは、人の心のなかにはいることができるようになる。しかし、本を狙う男たちに追われ、旅に出ることに――。あたしがここにいる理由って? 世界はどういうふうにできたの? この世界で、愛するとはどういうこと? 長い旅を続けるうちに、アリエルが抱きつづけてきた疑問がひとつずつ解き明かされていく。ミステリの興奮、SFの思索、ファンタジイの想像力――イギリスの新鋭作家によるジャンルを越えた話題作、待望の邦訳。