バリントン・J・ベイリー〈Barrington J. Bayley


『カエアンの聖衣』THE GARMENTS OF CAEAN〈ハヤカワSF512

 訳:冬川 亘/カバー:野中 昇/発行:1983430

“服は人なり”――この衣装哲学を具現したカエアン製の衣装は、流れるようなライン、独創的なデザインで、銀河の深淵を越えて、敵対関係にあるジアード星団ですら秘かに輸入されていた。だが、これを衣装による文化侵略ではないかと疑うジアード星団政府は、カエアン文明の支配する銀河渦状腕部星域へ調査船を出立させる。一方一攫千金を狙うジアード人の一団が、カエアンの難破船から持ち出した積荷のなかに恐るべき威力を持ったスーツが含まれていた……奔放なイマジネーションと奇想天外なアイデアとで、めくるめく色彩のなかへと誘う、イギリスSF界の俊英遂に登場!

  

『禅〈ゼン・ガン〉銃』THE ZEN GUN〈ハヤカワSF579

 訳:酒井昭伸/カバー:木嶋 俊/発行:19841015

栄耀栄華を極めた銀河帝国は、いま黄昏を迎えていた。隠しようもない頽廃と風紀の紊乱が全てを覆い、激減した純人間を補うため、宇宙艦隊ですら大量の動物を乗組員にしているほどだ。そんなある日、エスコリア星域に恐るべき究極兵器が出現、帝国は危急存亡の時にある、との〈託宣〉があった。事態を重視したアーチャー提督は麾下艦隊を率いて調査に赴くが、一行が発見したのは、人猿混合のキメラが手にした古色蒼然たる拳銃〈禅銃〉と、それに寄りそう伝説の超戦士〈小姓〉の謎めいた姿だった! 英SF界の鬼才が奔放なアイデアで描く傑作ワイドスクリーン・バロック!

 

『時間衝突』COLLISION WITH CHRONOS〈創元SF文庫69701

 訳:大森 望/カバー:松林富久治/発行:19891222

異星人の襲撃により、文明の遺産がことごとく失われたはるか未来の地球。異星人が残した遺跡の調査を進めていた考古学者ヘシュケのもとに、ある日、驚くべき資料が届けられた。300年前に撮られた一枚の写真。そこには現在のものよりもはるかに古びた遺跡の姿が写っていたのだ! これはなんらかの詐術か、それとも遺跡が新しくなっているとでもいうのか? 異星人が残したとおぼしき時間旅行技術を秘密裡に習得し、タイムマシンを開発していた彼らは、300年前の過去へと赴くが……? 鬼才ベイリーが贈る、波乱万丈、究極の時間:宇宙SF!

 

『永劫回帰』THE PILLARS OF ETERNITY〈創元SF文庫69702

 訳:坂井星之/カバー:松林富久治/発行:1991530

無頼の宇宙船乗り、ヨアヒム・ボアズは、哲学者コロネーダーたちによって身体改変された一種の超人であった。彼と機能的にリンクされた「船」とともに宇宙を渡るボアズの目的はただひとつ……この宇宙は、定められたひとつの輸をたどるように、幾度もいくども同じ時を繰り返してきた。その円環構造にくさびをうちこむこと。そしていま、過去未来を問わず、時を越えて光景を映しだす時間石が採取されるという伝説の放浪惑星が、ふたたび人類の前に姿をあらわした! 年老い衰退してゆく宇宙を背景に、擬集されたアイデアを駆使して鬼才ベイリーが贈るワイドスクリーン・バロック!

 

『スター・ウィルス』THE STAR VIRUS〈創元SF文庫69703

 訳:大森 望/カバー:松林富久治/発行:1992424

大宇宙をさすらう無頼の宇宙船乗り、ロドロン・チャンは、銀河を人類と二分する異種族ストリールから掠奪した、不可解な“レンズ”に見入っていた。そこには、大仕掛けな映画のごとく、次から次へと様々な光景が浮かんでは、そして消えていくのだった。しかもこのレンズはストリールにとって貴重きわまりない品らしい。彼はいったい何を手に入れたというのだろう? 鬼才ペイリーの描くスペースオペラは、この処女作においても破天荒なスケールで展開し、読者に尋常ならざる宇宙SFを堪能させてくれる。


『ロボットの魂』THE SOUL OF THE ROBOT〈創元SF文庫69704

 訳:大森 望/カバー:松林富久治/発行:1993924

老ロボット師夫妻の手によって、ロボット・ジャスペロダスはこの地上に生をうけた。盗賊団と戦い、地方国の王位を狙い、さらなる土地を求めて波乱に満ちた流浪の旅をつづけるが、彼はこの世にあふれる多くのロボットと違って、ひとつの悩みを抱えていた。ロボットである自分に“意識”は存在しているのだろうか……? 鬼才ベイリーは、彼の代表作ともされるこの《ロボット》二部作において旧来のロボットSFの枠を越え、人間に従属せず、さらにアイデンティティに思い悩む、型やぶりなロボットの冒険行を描いてみせる。寓話的本格SF登場!

 

『光のロボット』THE ROD OF LIGHT〈創元SF文庫69705

 訳:大森 望/カバー:松林富久治/発行:19931119

人類文明がいったん崩壊し、再興されつつある世界で、ロボットたちは人間の支配にあまんじていた。そんな時代、今日もひとり荒野をさすらい、探究の旅を続ける孤高のロボット・ジャスペロダス。その彼のもとを一体のロボットが訪れる。世界最高の知性を持つというロボット・ガーガンが、人間たちの魔手を逃れて被造物たちを集め、究極の“計画”を推進しつつあるというのだ。ジャスペロダスと同様、意識の問題にゆきついたガーガンが提唱する、“超越的光”を獲得せんとする一大計画とは!? 前作『ロボットの魂』を凌ぐ、鬼才ベイリー入魂の傑作!


短篇集


『シティ5からの脱出』THE KNIGHTS OF THE LIMITS〈ハヤカワSF632

 訳:浅倉久志・他/カバー:佐藤道明/発行:1985930

全宇宙は収縮の一途をたどっていた。なかを漂うドーム都市“シティ5”もまた、直径数キロの宇宙に閉じこめられたまま、終焉を迎えるかに見えた。反体制派が核子ロケットを奪い宇宙に飛び立つが、乗員が虚無の彼方に見たものとは?――奔放なアイデアで描く表題作ほか、異星人が国王として君臨するイギリスの物語「王様の家来がみんな寄っても」、チェスの騎士が物語るあまりに異質な宇宙の姿……「宇宙の探求」など、ワイドスクリーン・バロックの鬼才として著名な作者が、奔流のようなアイデアと、めくるめく華麗なイメージで読者を魅了する九篇を収録した傑作短篇集!

 収録作品

訳:小隅 黎

『S‐Fマガジン305号』掲載(イラスト:野中 昇)

騎士が語る無限の宇宙のかたち――ベイリーの生み出す多彩なイメージの世界!(キャプション)

訳:岡部宏之

訳:浅倉久志

『S‐Fマガジン300号』掲載(イラスト:天野喜孝

訳:浅倉久志

『20世紀SF4』所収

『S‐Fマガジン314号』掲載(イラスト:佐治嘉隆)

ゆめゆめ井の中のカワズを笑ってはいけないという、これは貴重な教訓です(キャプション)

訳:浅倉久志

『S‐Fマガジン322号』掲載(イラスト:岩淵慶造)

異星の王たちの支配する地球。王たちの命令で行われる戦争。人類の運命は……(キャプション)

訳:岡部宏之

訳:浅倉久志

『S‐Fマガジン309号』掲載(イラスト:天野喜孝

圧倒的な力を持つ生物ドミヌスを前にして、宇宙を代表する知性は何をしたか?(キャプション)

訳:岡部宏之

訳:安田 均

『S‐Fマガジン256号』掲載(イラスト:岩淵慶造)


短篇


「大きな音」The Big Sound 

 『S‐Fマガジン380号』掲載(訳:大森 望/イラスト:畑農照雄)

 宇宙でいちばん大きな音を出すために、その男はとてつもないことを考えた(キャプション)

 

「地底潜艦〈インタースティス〉」The Radius Riders 

 『S‐Fマガジン395号』掲載(訳:中村 融/イラスト:中村 亮)

 遥かなる地底世界にロマンを求め、〈インタースティス〉は、いま発進する!(キャプション)

 

「ブレイン・レース」Sporting With the Child 

 『S‐Fマガジン397号』掲載(訳:大森 望/イラスト:とり・みき)

 ま、まさか、脳が……。奇想SF作家が異星を舞台に描く重厚なる怪作、登場!(キャプション)

 

「彼岸への旅」Death Ship 

 『S‐Fマガジン465号』掲載(訳:中村 融/イラスト:佐治嘉隆)

 男が乗りこんだ未来航行船――それはなぜか〈死の船〉と呼ばれていた(キャプション)

 

「ロモー博士の島」The Island of Dr. Romeau 

 『S‐Fマガジン485号』掲載(訳:中村 融/イラスト:中村 亮)

 絶海の孤島で密かに進行するロモー博士の実験とは? 記者が目撃した衝撃の真実!(キャプション)

 

「空間の大海に帆をかける船」The Ship that Sailed the Ocean of Space 

 『スペースマン』所収(訳:水鏡子) 

 

「四色問題」The Four-Color Problem 

 『ベータ2のバラッド』所収(訳:小野田和子)