長編
『ブラッド・ミュージック』BLOOD MUSIC〈ハヤカワSF708〉
訳:小川 隆/カバー:上原 徹/発行:1978年3月15日
遺伝子工学の天才ラウムは、自分の白血球をもとに全コンピュータ業界が切望する生体素子を完成させた。だが、会社から実験中止を命じられたラウムは、みずから創造した“知性ある細胞”を捨てきれずに、研究所からもちだしてしまった……この新種の細胞が、人類の存在そのものを脅かすとも知らずに! 気鋭がハイテクを縦横に駆使して新たなる進化のヴィジョンを壮大に描き、80年代の『幼年期の終り』と評された傑作SF。
『ファウンデーションと混沌』FOUNDATION AND CHAOS〈早川書房海外SFノヴェルズ〉
訳:矢口 悟/カバー:生頼範義/発行:2000年11月15日
天才教学者ハリ・セルダンは、第一、勇二両ファウンデーションの設立に向け、着実に準備を進めていた。若手教学者カール・トーニックの帝都トランター来訪をきっかけとして、リンシ・チェン公安委員長によって予定どおり告発され、帝国の滅亡を予言した咎で裁判を待つ身となったのである。すべては心理歴史学の数式の示すとおりに進んでいるかにみえた。だがそのとき、彼の数式では予測できぬ出来事が、トランターで発生していた。それは、ファラト・シンター顧問官によるロボット狩りであった。帝国内で暗躍しているにちがいないロボットたちを捕え一掃することで、シンターは皇帝に取り入り、政敵チェン公安委員長の失脚をもくろんでいたのである。ロボットを見分ける唯一の手段が精神感応能力であると考えたシンターは、強カな精神感応能力を持つ女ウァラ・リソを使って次々にロボットを抹殺していく。だが実際に殺されていたのは、第二ファウンデーションの要となるはずの精神感応者たちであった。現代SFを代表する三人の旗手――グレゴリィ・ベンフォード、グレッグ・ベア、デイヴィッド・ブリンが、巨匠アシモフの遺志をつぎ、見事に再構築した〈新・銀河帝国興亡史〉。ますます佳境に入る壮大なシリーズ、待望の第二部堂々登場!
道〈THE WAY〉シリーズ
『永劫(上)』EON〈ハヤカワSF726〉
訳:酒井昭伸/カバー:加藤直之/発行:1987年7月31日
地球上空に忽然と謎の小惑星が出現した。直径100キロ、長さ300キロにもおよぶこの物体は〈ストーン〉と名づけられ、アメリカを中心とする調査隊が派遣された。調査隊の報告は驚くべきものだった――〈ストーン〉は巨大な宇宙船であり、しかも内部に保存されていた資料から見て、“未未の地球人”の手になることが明らかになったのだ! しかもその資料には、これから起こる熱核戦争の結果までもが詳細にしるされているという。だが、〈ストーン〉が秘める謎は、それだけにとどまらなかった……『ブラッド・ミュージック』で話題の著者が壮大なアイデアで描く力作SF巨篇
『永劫(下)』EON〈ハヤカワSF727〉
訳:酒井昭伸/カバー:加藤直之/発行:1987年7月31日
〈ストーン〉をめぐって、国際情勢はいよいよ緊迫してきた。情報の公開をもとめるソビエトが、宇宙軍をくりだして〈ストーン〉に迫ったのだ。それと前後して、アメリカの天才美人物理学者パトリシアが、調査隊によって〈ストーン〉に招かれた。彼女がそこで見たのは、内部の空洞から無限の彼方へと一直線にのびる超空間通廊だった! パトリシアは調査隊と協力して精力的に研究をつづけたが、一方ソビエトは、〈ストーン〉、地球相方でついに大規模な軍事作戦に踏みきったのだ! 期待の新鋭グレッグ・ベアが、無窮の時の流れを背景に、雄大に描きあげたSFスペクタクル!
『久遠(上)』ETERNITY〈ハヤカワSF929〉
訳:酒井昭伸/カバー:加藤直之/発行:1991年5月31日
地球上空に忽然と出現した小惑星〈ストーン〉――未来の地球人がつくったこの巨大な恒星船の内部には、ハイテク都市ばかりか、さらに地球人の想像を絶する秘密がひそんでいた。無限へと通じる超空間通廊〈道〉が発見されたのである! この〈道〉が異星人ジャルトの侵略をはばむために閉鎖されてから40年の歳月が流れた。荒廃した地球と〈ストーン〉、そして〈道〉で、いままた新たなる壮大無比の物語がその幕をあける!
『久遠(下)』ETERNITY〈ハヤカワSF930〉
訳:酒井昭伸/カバー:加藤直之/発行:1991年5月31日
復興をめざす地球と〈ストーン〉の対立が深刻化するなか、かつて〈道〉の彼方に消えたロシア人将校が地球に現れた。その目的は? 異星人ジャルトの真意はどこに? 〈道〉の神秘を解明すべく、おのれの身を捧げた天才科学者パトリシアの運命は? そして無限の時空をつらぬく〈道〉の再結合は宇宙と人類にどんな達命をもたらすのか? 人気作家ベアが前作『永劫』を遥かに上まわるスケールではなつ、ファン待望の続篇登場!
『ナイトランド――〈冠毛〉の一神話』The Way of All Ghosts
『女王天使(上)』QUEEN OF ANGELS〈ハヤカワSF1176〉
訳:酒井昭伸/カバー:小阪 淳/発行:1997年1月31日
21世紀なかば、ナノテク技術の飛躍的発展と人格矯正の義務化によって、ついに人類は地球に擬似ユートピア社会を形成するにいたった。おりしもAI搭載の無人探査機が返送するアルファ・ケンタウリ探査報告に沸く巨大都市ロスエンジェルスで、ありうべからざる凶悪犯罪が発生した。高名な詩人が8名の弟子を惨殺、謎の失踪を遂げたのだ。特命を受けたLA公安局生え抜きの女性捜査官、マリアは事件の捜査にのりだすが……
『女王天使(下)』QUEEN OF ANGELS〈ハヤカワSF1177〉
訳:酒井昭伸/カバー:小阪 淳/発行:1997年1月31日
美貌のLA公安官マリアはナノマシンを駆使して詩人の足取りを追い、カリブ海の独立国に潜入するも突然の国交断絶でとらわれの身に。一方被害者の父親の要請で、異端の心理工学者マーティンは詩人の精神へ禁じられたサイコダイブを敢行、異様な心の迷宮に分け入っていく。そのとき遥か宇宙の彼方では孤独なAIに自我の萌芽が……めくるめくナノテク文明のヴィジョンを人間意識の深淵に重ねて描く、巨匠待望のSF巨編。
『火星転移(上)』MOVING MARS〈ハヤカワSF1187〉
訳:小野田和子/カバー:小阪 淳/発行:1997年4月30日
人類が火星移民を始めて100年を経た22世紀後半。火星市民はナノテクを初めとする先端技術を適度にとりいれた共同体生活を謳歌していた。だが、火星が独立憲法の制定と政治的統一をめざしていたそのとき、母なる地球は密かな陰謀をめぐらしていた。テクノロジーの袋小路につきあたった地球の目的はただひとつ――独立にはやる火星を従属化、搾取すること! 未曾有の動乱の嵐は、いままさに赤い惑星をまきこもうとしていた。
『火星転移(下)』MOVING MARS〈ハヤカワSF1188〉
訳:小野田和子/カバー:小阪 淳/発行:1997年4月30日
火星の命運は若き女性政治家キャシーアに託された。困難な地球との交渉にあたる彼女は、かつての恋人だった物理学者のチャールズから、超兵器としても応用可能な“ベル連続体理論”の存在を知らされる。だがそれは両刃の剣だった。その理論の潜在的な破壊カに気づいた地球によって、火星への全面攻撃が開始されたのだ……近未来火星のヴィヴィッドな描写と破天荒なプロットでネビュラ賞に輝いた、ベア畢生の超大作登場!
訳:小野田和子/カバー:小阪 淳/発行:1998年8月31日
200万の人口を擁するに至った22世紀の月コロニー。天然の洞窟を利用した科学施設“氷穴”では、これまで不可能だった絶対零度達成の実験が進行していた。そこへ地球から、冷凍保存された人間の頭部410個がもちこまれた。これらの“頭”の再生に成功すれば、有機的な一大データベースとして活用できる! だがこの二つ試みが合わさったとき、月に大異変が……ネビュラ賞受賞作、『火星転移』の姉妹篇となる傑作SF。
『S‐Fマガジン476号』所収(イラスト:福留朋之)
『斜線都市(上)』SLANT〈ハヤカワSF1311〉
訳:冬川 亘/カバー:小阪 淳/発行:2000年5月31日
ナノテクとセラピーが実現した人類の疑似ユートピアは早くも崩壊の兆しを見せていた。受療前の不安定状態に逆行する“退行患者”が続出、自殺者数も急増を始めたのだ。そのような状況下で、バーチャルな性的産業を牛耳る大資本家が不審な死をとげた。公安局の捜査線上にはやがて、死体と半死者を冷凍保存する巨大な霊廟オムパロスと、その運営にあたる謎の集団アリストス会の暗躍が判明するが、はたしてその真の目的は!?
『斜線都市(下)』SLANT〈ハヤカワSF1312〉
訳:冬川 亘/カバー:小阪 淳/発行:2000年5月31日
自意識をもつ唯一の量子論理思考体ジルに接触してきた、まったく異質の様式をもつ思考体、ロディとは何者か? バーチャル空間に潜行中のネット娼婦アリスを瀕死に追いこんだ投影体の正体は? 退行患者を続出させた病原体蔓延の元凶は? 錯綜するすべての謎はやがて霊廟オムパロスに収束する。霊廟内部に侵入した捜査官たちの前に現われた、想像を絶する存在とは……ハードSFの巨匠が新世紀へ向けて放つ、超弩級巨篇
『無限コンチェルト』THE INFINITY CONCERTO〈ハヤカワFT104〉
訳:宇佐川晶子/カバー:加藤洋之&後藤啓介/発行:1987年11月30日
ある高名な映画音楽作曲家の指示にしたがって、深夜の一時にマイケル少年は四十年も人が住みついていない屋敷へ侵入した。ところが、彼を待ち受けていたのは不気味な人影。マイケルは死にもの狂いで屋敷を飛び出し、路地の石壁にあった門を通りぬけた。だが実は、その門こそ、妖精と人間、そしてその混血がバランスをとって暮らす異世界への入口だった! 戸惑うマイケルの前に現われた三人の老婆は、彼に魔法の訓練らしきものを強要するが……。『ブラッド・ミュージック』や『永劫』で著名な80年代SFの旗頭ベアが描くモダン・ファンタジイ。
『蛇の魔術師』THE
SERPENT MAGE〈ハヤカワFT118〉
訳:宇佐川晶子/カバー:加藤洋之&後藤啓介/発行:1988年12月31日
マイケル少年は、妖精の王国でわけもわからずに魔法使いになる訓練を受けさせられた後、やっとのことで現実の世界へ戻ってきた。ほんの数ヵ月に思えた異世界滞在、現実の世界ではすでに五年の歳月が流れていた。いったいなんのための魔法修行だったのか? マイケルは不審に思いながらも、再び日常生活に溶け込もうとしていた。ところが一息つくまもなく、とんでもない事件が起こり始めた。異世界から現実の世界へと妖精たちが大挙して移動しはじめたのだ! 80年代SFの旗手ベアが描いたモダン・ファンタジイの傑作『無限コンチェルト』の続篇。
『天空の劫火(上)』THE FORGE OF GOD〈ハヤカワSF797〉
訳:岡部宏之/カバー:加藤直之/発行:1988年11月30日
天文学者アーサー・ゴードンは、友人からの電話に息をのんだ。木星の衛星エウローパが、なんの前兆もなく突如消滅したというのだ。世界各国の調査にもかかわらず、原因不明のまま、次なる異常現象が地球を見舞った。アメリカのデスバレーに忽然と火山ができて、そこから異星人の手になるとおぼしき物体が発見されたばかりか、瀕死のエイリアンまでも見つかったのだ。だが、この二つの事件を結びつけ、地球と人類に襲いかかる未曾有の危機を予見しえた者は、ひとりとしていなかった……80年代を代表する俊英が雄渾の筆致で描く超話題作の開幕。
『天空の劫火(下)』THE FORGE OF GOD〈ハヤカワSF798〉
訳:岡部宏之/カバー:加藤直之/発行:1988年11月30日
デスバレーで収容された異星人は衝撃の事実を告げた――新火山が実は邪悪な異星種族の手になる惑星破壊装置であり、今や地球がその標的にされているというのだ。やがて、同様の物体が世界各地に飛来し、さらに太平洋には途方もない質量の物体が落下してきた! 全世界的な気候の大激変の中で、地球と人類の命運は、いまや風前の灯かと思われたが……現代SFの最前線に立つベアが、壮大なスケールで放つ雄渾のSF黙示録!
『天界の殺戮(上)』ANVIL OF STARS〈ハヤカワSF1080〉
訳:岡部宏之/カバー:加藤直之/発行:1994年10月31日
20世紀末、地球は未知の異星種族の手になる惑星破壊機械の襲来を受けて炎上、壊滅した。別の異星種族に救出された数千人の人々は、太陽の軌道上の宇宙船に収容されて“銀河法典”の教育を受ける。この法典によれば、破壊機械を送り出してほかの惑星を壊滅させた文明は、みずからもまた滅ぼされなければならないという。地球壊滅から八年後、生存者の中から選ばれたマーティンら八十五人の子供たちが復讐の旅に出た!
『天界の殺戮(下)』ANVIL OF STARS〈ハヤカワSF1081〉
訳:岡部宏之/カバー:加藤直之/発行:1994年10月31日
“銀河法典”の定めに従って復讐の旅に出た子供たち。母なる地球の仇敵を求める旅を続けること五年、ついに探索チームが破壊機械の発進元と見られる星団を発見した。いよいよ復讐のときだ―― 子供たちは勇躍戦闘機を駆って問題の星団をめざすが、はたしてそこで、本当に地球を壊滅させた文明を発見し滅ぼすことができるのか!? 俊英ベアが奔放な想像力を駆使して壮大に描くSFスペクタクル。『天空の劫火』続編登場!
短篇集
『タンジェント』GREG BEAR'S NEW COLLECTION〈ハヤカワSF1038〉
訳:山岸 真・他/カバー:大森英樹/発行:1993年11月30日
カリフォルニアの草原の古びた農家で、少年は四次元空間の視覚的イメージを研究する老科学者と出会った。四次元空間では立方体や球はどんなふうに見えると思う? そう問いかけられた少年には、実際に四次元空間が見えていた! もともと音楽好きの少年は、四次元空間へ音楽のメッセージを送るのだが……ヒューゴー、ネビュラ両賞に輝く表題作など、人気作家ベアの多彩な魅力を伝える八篇を収録した日本版オリジナル短篇集。
収録作品
訳:山岸 真
訳:酒井昭伸
訳:山岸 真
『20世紀SF5』にも所収
訳:山岸 真
訳:小川 隆
『S‐Fマガジン354号』掲載(『散弾』イラスト:天野喜孝)
いったい、どうなっているの? 突然現われたクマさんが北京官話を話すなんて!(キャプション)
訳:小川 隆
『ミラーシェイド』にも所収
訳:小野田和子
訳:酒井昭伸
訳:古沢嘉通
短篇
『80年代SF傑作選(下)』所収(訳:酒井昭伸)
『S‐Fマガジン400号』掲載(訳:酒井昭伸/イラスト:ひろき真冬)
広大無比な空間でくりひろげられる人智を越えた異形の戦い――今世紀最高の話題、ついに登場!(キャプション)
『近ヘスペラス点』Perihesperon
『S‐Fマガジン492号』掲載(訳:小野田和子/イラスト:沖 一)
難破した宇宙船で出会った少女と男。二人を待ちうける運命とは?(キャプション)
『シュレディンガーの伝染病』Schrödinger's Plague
『S‐Fマガジン531号』所収(訳:岡田靖史/イラスト:岩郷重力)
その日誌に書き残されたのは、ある科学者が画策した恐るべき実験の顛末だった!?(キャプション)