『月と太陽の魔道師』EAST OF MIDNIGHT〈ハヤカワFT42〉
訳:汀 奈津子/カバー:中山星香/発行:1982年7月15日
奴隷のテグテオンは残虐非道な主人から逃れる途中、異次元の世界へと迷い込んだ。一見なんの変哲もないその別世界。実は女が支配権を司る家母長制社会だった。そこでは男は単なる馬車馬にしかすぎず、女王は五年ごとに夫を若い男に換えることがてきる。古くなった男は無用の長物――五年の任期を終えれば死が待ち受けるのみ……。時おりしも、女王の夫ザイスタアがひと月後に死の儀式を控えたところ。しかも、そのザイスタアはデクテオンに瓜二つ。そこに目をつけたザイスタア、魔術を弄してデクテオンを影武者として利用したのだが……!?
『白馬の王子』PRINCE ON A WHITE HORSE〈ハヤカワFT48〉
訳:井辻朱美/カバー:中山星香/発行:1983年1月31日
王子は白馬を駆って荒野を走りつづけいた。自分がだれで、どこから来て、どこへ行くのか、ましてやこれから何をすればよいのかも知らずに。ただ、すべての謎を解く鍵は骨の城にあるらしい。その地を守る竜を倒せば“世の秘密”が解明されるのだ。だが、魔女や巨人、そして妖怪変化が徘徊するこの異世界では、王子にとって骨の城の竜退治など、これから始まる大いなる試練のほんの端緒にしかすぎなかった……!? 80年代女流ファンタジストの旗手が、優柔不断でドジな王子が白馬をお供に繰りひろげるドン・キホーテ的探索をユーモラスに語る!
『死霊の都』SHON THE TAKEN〈ハヤカワFT50〉
訳:森下弓子/カバー:天野喜孝/発行:1983年3月31日
伝説によれば、夜は、“鴉”が姿をみせる時刻だという。“鴉”、それは死。鴉の一族、それは〈死の子どもたち〉。ひとたび彼らに取り憑かれれば、その者に救いはない。死を運ぶ者として殺されなければならない。それが、パイン・ウォグ村の古来からの掟だ。だが、この掟を破る者か現われた。その名はショーン。彼は、鴉に取り憑かれたにもかかわらず、村の人々の残虐非道な魔手を九死に一生を得て逃がれた。しかも、ショーンは自分の運命を大きく変えた鴉の一族の王――死そのものの殺害を無謀にも企て一路〈死の住処〉ヘと旅立ったが……。
『幻魔の虜囚』VOLKHAVAAR〈ハヤカワFT51〉
訳:浅羽莢子/カバー:岡野玲子/発行:1983年4月30日
奇術師の王にして笑いの君、軽業師や役者の頭にして舞台のさらい手としてのカーニックの噂を知らぬ者はいなかった。だが、その巧妙な興行師カーニックという名の裏に隠された恐るべき正体――邪神の使徒ヴォルクハウァールという名を知る名は少ない。実はこの一座の役者、すべて彼の妖術に魂を抜かれた生きた屍にしかすぎないのだ。たが、こともあろうに女奴隷シャイナは、この魔の若き看板役者に恋をしてしまった! シャイナは青年に魂をとり戻すべく、魔術師ウォルグハヴァールに愛と死を賭けて、壮絶な闘いを挑むことになるのだが……!?
『闇の城』THE CASTLE OF DARK〈ハヤカワFT53〉
訳:こだまともこ/カバー:天野喜孝/発行:1983年6月30日
“こちらだ、こちらだ!”竪琴弾きのリアの耳元で何者かが囁く。あたりを見まわすが、人影ひとつ見えない。だが、リアは少しも驚かなかった。むしろ、この奇妙な呼び声に親しみさえ感じている。実際のところ、ここ数日間リアはこの呼び声に誘われて旅してきたほどだ。しかも、近頃では同じ夢を何度も見る――恐怖に顔を歪める男を追う怪異な闇の生きものの夢を! 果して、この夢と奇妙な呼び声とは何か関係があるのだろうか? いつしかリアは、呼び声と夢に導かれるまま、太古の恐るべき秘密を宿す〈闇の城〉ヘと足を踏み入れることに……!?
『影に歌えば』SUNG IN SHADOW〈ハヤカワFT83〉
訳:井辻朱美/カバー:岡野玲子/発行:1986年1月31日
豪雨が視界をくもらせ、雷が耳をつんざく。モンターゴー家の一人息子ロミュラーンは戦意を失っていた。敵のチェンティ家は多勢だが、彼は一人なのだ。彼はやむにやまれず逃げ出すと、近くのテラスへ飛び込んだ。だが、こともあろうにそこはチェンティ家の一人娘ユウレッタの寝室だった! これが反目しあう二つの名家の若者たちの出会いだった。若さゆえ純真で性急な愛を生きる二人は、やがて悲劇的な幕切れをむかえるが……。ファンタジイ界の女王が、異世界のイタリア・ルネサンス期を舞台に描いた〈剣と魔法〉版『ロミオとジュリエット』。
『ドラゴン探索号の冒険』THE DRAGON HOARD〈教養文庫1320〉
訳:井辻朱美/カバー:めるへんめーかー/発行:1990年1月31日
ジャレス王子とグッドネス王女の誕生日というのに、遠縁にあたる魔女マリーニャには、どういうわけか招待状がこない。腹を立てた魔女から二人への“贈物”は「1日1時間カラスになること」と「けたはずれのおひとよし」。その贈物のおかげで国はいまや破産寸前。この惨状を救おうと、「ドラゴンの宝〈探索号〉」に乗りこむ王子。魔法で探索を妨害する魔女。はたして「ドラゴンの宝」は……!? ファンタジストの女王が、遊び心をいかんなく発揮してえがくユーモア冒険ファンタジー。
『パイレーティカ 女海賊アートの冒険(上)』PIRATICA〈小学館ルルル文庫ルり1-1〉
訳:築地誠子/イラスト:渡瀬悠宇/発行:2007年5月29日
記憶を取り戻した「女海賊モリーの娘」アートは、母と同じように海賊になろうとする。けれど、母のかつての仲間の語る真実は、アートにとって信じがたいものだった。記憶と真実の間で板挟みになったとき、彼女は決断を下す――そして、新たな「女海賊と仲間たち」の物語が始まる。ファンタジーの女王タニス・リーが広大な海を舞台に描く、驚きと謎に満ちた物語がここに幕を開ける!
『パイレーティカ 女海賊アートの冒険(下)』PIRATICA〈小学館ルルル文庫ルり1-2〉
訳:築地誠子/イラスト:渡瀬悠宇/発行:2007年5月29日
かつての母の仲間たちを説得し、船を奪い取って、アートは女海賊となった。彼女の船が目指すのは、母の残した地図に記された財宝があるはずの島。だが、その前に宿敵ゴールディ・ガールが立ちふさがり、しかもフェリクスとの関係がどうにもギクシャクしてしまって……。広大な大海原を舞台に、物語はついにクライマックスを迎える!
〈平たい地球〉シリーズ
『闇の公子』NIGHT'S MASTER〈ハヤカワFT45〉
訳:浅羽莢子/カバー:萩尾望都/発行:1982年10月31日
まだこの世が平らかだった頃、地底に筆吉も及ばぬほどの妖しさと魔法に満ちた妖魔の都があった。奇怪な獣や小人、そして悪霊が徘徊するこの都は、人々には夜と闇の源として知られていた。とりわけ、人々はこの地を統べる者を妖魔の中の妖魔、すなわち闇の公子アズュラーンとして怖れていた。何故なら、彼の出没するところ血の流れぬためしはなく、その言葉に耳を貸す者に災のふりかからぬことはなかったからだ……。闇の公子が人界に仕掛ける残虐非道な夜の御業の数数を、女流ファンタジストの旗手がオムニバス形式で語る珠玉のファンタジイ!
『死の王』DEATH'S MASTER〈ハヤカワFT86〉
訳:室住信子/カバー:萩尾望都/発行:1986年5月31日
かつてこの世が平らかだった頃、冷酷無残な女王と死者との交わりに両性具有の子が生まれ、シミュと名づけられた。シミュは、長ずるに及んで、我が身の秘密を知る――汚穢と禁忌に彩られた出生に死の王ウールムが一役買っていたのだ! 死の王に仇をなすため、シミュは闇の王アズュラーンの助けを得て〈不死の都〉を築きあげた。これを知った死の王は、シミュがかつての恋人にして不死身の魔術師ジレクを〈不死の都〉に差し向けるが……。二人の美青年の倒錯した愛と頽廃の美を軸に、死の王と闇の王との権謀術数を描いた、タニス・リーの最高傑作。
『惑乱の公子』DELUSION'S MASTER〈ハヤカワFT89〉
訳:浅羽莢子/カバー:萩尾望都/発行:1986年7月15日
かつてこの世が平らかなりし頃、五人の闇の君がいた。一人は邪悪の権化とも称すべき美しき闇の公子アズュラーン。二人目は荘厳なる死の王ウールム。三人目は狂気の異名を有する惑乱の公子チャズである。このチャズこそ、闇の君の中でもとりわけその正体と御業の不可思議なるものだった。だが、ただひとつチャズについて確かなことがあった――数世紀にわたって人界に張りめぐらされている狂気の蜘蛛の巣は、彼の戯事のひとつということだ。そして今、チャズの宿敵アズュラーンでさえ、この狂気、しかも恋の狂気にとりつかれようとしていた……!
『熱夢の女王(上)』DELUSION'S MISTRESS〈ハヤカワFT121〉
訳:浅羽莢子/カバー:萩尾望都/発行:1989年3月20日
妖魔の君、闇の公子アズュラーンは、かつて一時の戯れに人間の娘と交わって世継をなした。だが、闇の公子は己れの種から生じた娘をアズュリアズと名付けただけで後は顧みず、人界はもとより妖魔の都からも遠く離れた幻の孤島に幽閉した。そして妖魔の暦で17年の歳月が流れた時、おそれおおくもアズュラーンの娘を人界に連れ出した男がいた惑乱の公子チャズである。もちろん、宿敵チャズの好計を黙認するような闇の公子ではない。アズュラーンは、孤島を脱出するやたちまち恋に落ちた二人の仲を裂き、チャズに恐るべき刑罰を与えるが……。
『熱夢の女王(下)』DELUSION'S MISTRESS〈ハヤカワFT122〉
訳:浅羽莢子/カバー:萩尾望都/発行:1989年3月20日
この世に生まれ出た己れの使命を父たる闇の公子に悟らされ、今やアズュリアズは邪な女神として地上の三分の一を、悪業の数々を織りなす舞台として支配していた。実際、女神の治世は残虐非道を極めていた。というのも女神の冷酷な戯事は、闇の公子の指示に基いて神々の非道や無関心を人間に教えるためのものであったからだ。これを天界の神々が快く思うわけがない。アズュラーンの娘を懲らすべく、地上に派遺したのは天使にして戦士たり。片や、わが娘を守らんと人界へ赴く闇の公子。かくて、妖魔の父娘と天界の使者との究極の決戦が始まった!
『妖魔の戯れ』NIGHT'S SORCERIES〈ハヤカワFT140〉
訳:浅羽莢子/カバー:Michael Whelan/発行:1990年7月31日
かつてこの世が平らかなりし頃、妖魔の王アズュラーンは一時の気晴らしに人間の娘と交わって女児をもうけた。この妖魔の一人娘アズュリアズは長じてアズュラーンの宿敵、惑乱の公子チャズと恋に落ちた。もちろん、これを許すアズュラーンではない。妖魔の王の怒りを逃れて幾世紀も人界をさまよう恋する二人。時には離れ離れになり、また時には姿形を変え、人間として生きるすべを求めながら……。アズリュアズとチャズの狂乱の恋、および妖魔の眷属の魔法にふれた人間の愛と死の戯れを語った、傑作『熱夢の女王』外伝とも称すべき連作短篇集。
収録作品
〈パラディスの秘録〉シリーズ
『幻獣の書』THE BOOK OF THE BEAST〈角川ホラー文庫H508-1〉
訳:浅羽莢子/カバー:田島照久/発行:1994年4月24日
舞台はヨーロッパのとある幻想の都パラディス。地方から学問を修めるために上京した青年ラウーランは、凋落貴族デュスカレの屋敷に下宿する。まもなく彼はこの不気味な屋敷で美貌の幽霊に出遭う。彼女の名はエリーズ・デュスカレ。誰もがその名を忌み嫌う。
やがてラウーランを巻き込む奇怪な出来事の数々。その謎は遠くローマ時代にまで遡り、一族の呪われた運命が解き明かされてゆく…。幻夢的な作風で知られる著者が描く、美しくも禍々しい怪奇物語。
『堕ちたる者の書』THE BOOK OF THE DAMNED〈角川ホラー文庫H508-2〉
訳:浅羽莢子/カバー:田島照久/挿絵:庭野寛之/発行:1994年10月10日
ヨーロッパ、幻想の魔都パラディス。そこに織りなされる“三色”の物語たち。吸血鬼譚「紅に染められ」、サタニスムを描く「黄の殺意」、魔道士の遍歴を語る「青の帝国」。
前作『幻獣の書』と対をなし、退廃的なエロティシズムと両性具有への憧憬を漂わせる傑作中編集。
収録作品
ウルフタワー〈WOLF TOWER〉シリーズ
『ウルフ・タワーの掟』LAW OF THE WOLF TOWER〈産業編集センター〉
訳:中村浩美/カバー:桜瀬琥姫/発行:2005年3月20日
重厚な壁で外界と隔絶された国〈ハウス&ガーデン〉で、奴隷として育ったクライディは16歳の孤児。ばかげた「儀式」が全てを支配する階級社会の中で、貴族からいじめの標的にされながらも、日記に憂さを綴ることにより、日々をやり過ごしている。そんなクライディの日常は、ある日何かのお告げのように現れた熱気球によって一変することになる。乗っていたのは、異国の地からやってきたハンサムなプリンス、ネミアン。〈ハウス&ガーデン〉の老婦人に「お前は本当は貴族の血をひくプリンセスなのだ」と告げられたクライディは、出生の秘密を探るため、自由の地を信じ、荒地への果敢な一方を踏み出すのだが……(帯)
『ライズ 星の継ぎ人たち』LAW OF THE WOLF TOWER〈産業編集センター〉
訳:中村浩美/カバー:桜瀬琥姫/発行:2005年3月20日
ハルタ族のリーダー・アルグルに助けられ、〈シティ〉を抜け出したクライディは、「ウルフ・タワー」の追っ手にさらわれ、不思議な宮殿〈ライズ〉で囚われの身となる。〈ライズ〉のプリンス・ヴェナリオンは、クライディに冷淡な態度で接してきたが、驚いたことにアルグルにうり二つだった。絶えず動く部屋や階段、機械仕掛けの人間、不思議な姿形をした森の動物に翻弄されつつ、なんとか〈ライズ〉からの脱出を図ろうとするクライディだったが、アルグルがくれた魔法の指輪でさえ、ここでは役に立たない……(帯)
『二人のクライディス』QUEEN OF THE WOLVES〈産業編集センター〉
訳:中村浩美/カバー:桜瀬琥姫/発行:2005年5月20日
やっとの思いで戻ったハルタに、アルグルの姿はなかった。アルグルが北に向かったという手がかりだけを頼りに、クライディは北へ北へと歩みを進める。途中の町々で、北の国を支配する〈レイヴン・タワー〉の主は、トワイライトスターだという噂を耳にしたクライディの心ははやる。そこに行けば愛するアルグルに会える。そしてもしかしたらお母さんにも……。そんな希望を抱くクライディの前に現れたのは、ウインターと呼ばれる少女。彼女は自分こそがトワイライトの娘であると言い張るのだが……。
『翼を広げたプリンセス』WOLF WING〈産業編集センター〉
訳:中村浩美/カバー:桜瀬琥姫/発行:2005年3月20日
宝石の力、愛するアルグル、そして自由を手に入れ、〈レイヴンタワー〉を後にしたクライディだったが、なぜか心は晴れない。そこで気がかりだった奴隷仲間を救いに〈ハウス&ガーデン〉に戻ると、そこでは革命が起きており、奴隷と貴族の立場が逆転していた。複雑な思いのクライディに、突如「ウルフタワー」の主からのお達しが。不安に思いながらも、アルグル、奴隷仲間のデングウィと共に〈シティ〉へ到着すると、そこにはなんと〈ライス〉のヴェン、〈レイヴンタワー〉のウィンターとその子分ヌガルボが。いったいなぜ? 「全ての謎はウスタレスが握っている。南へ行きなさい」そう命じられた6人が、南で迎えた大団円とは?
『銀色の恋人』THE SILVER METAL LOVER〈ハヤカワSF725〉
訳:井辻朱美/カバー:川原由美子/発行:1987年7月31日
シルヴァー・イオナイズド・自動制御・人間型・エレクトロニック・ロボット――エレクトロニック・メタルズ社が試作した精工仕様型ロボットのひとつ。とび色の瞳に赤褐色の髪、銀色の膚をしたシルヴァーはギターをつまびき、ありとあらゆる歌を紡ぎだす。人々はデモンストレーション中のかれの歌をきそって聴きたがった。だが、たったひとつだけ、エレクトロニック・メタルズ社にとって誤算が生じた。人間そっくりのシルヴァーに恋する少女が現われたのだ……近未来を舞台に、物語の名手タニス・リーが情感豊かに描きあげる、少女とアンドロイドとのSFラブロマンス!
『銀色の愛ふたたび』METALLIC LOVE〈ハヤカワSF1611〉
訳:井辻朱美/カバー:久織ちまき/発行:2007年5月25日
ある日、貧しく孤独な少女ローレンは、地震で崩れかけた施設で、少女とロボットの恋を描いた一冊の本を見つけた。そのときからこの本はローレンの宝物となり、シルヴァーはまだ見ぬ恋人となったのだ。やがて17歳になったとき、驚くべきニュースが伝えられた。META社が人間そっくりのロボットを発売するというのだ。すべてを投げだして、ローレンは発表会場のあるシティへと向かう……名作『銀色の恋人』待望の続篇!
『冬物語』THE WINTER PLAYERS and COMPANONS ON THE ROAD〈ハヤカワFT43〉
訳:室住信子・森下弓子/カバー:坂口 尚/発行:1982年8月31日
祭壇には聖骨が納められていることを知るものは、巫女のオアイーヴだけだった。だが、その聖骨が狼の毛皮をまとった奇妙な男に盗まれた。いったい、聖骨はその男にとってどのような意味を持っているのか? はたまたその男の正体は? 聖骨の謎に仕組まれた途方もないゲームに翻弄される巫女オアイーヴの遍歴を語る「冬物語」ほか、呪いのかかった杯を盗みだした三人の旅人たちがたどる数奇な運命を奔放なイマジネーションと流麗な筆致で描いた「アヴィリスの妖杯」の二篇を収録した、80年代女流ファンタジストの旗手タニス・リーの傑作中篇集!
収録作品
訳:室住信子
訳:森下弓子
『タマスーラー』TAMASTARA OR THE
INDIAN NIGHT〈ハヤカワFT96〉
訳:酒井昭伸/カバー:おおやちき/発行:1987年3月15日
美しき女性に化身して、召使い兼子供の語学教師として英国人の家庭に入りこんだ妖魔。この妖魔に連れられて、英国人の少年デイヴィッドは地底の蛇の都に行くが……。多感な少年の成長物語「龍の都」ほか、お互いに憎み合いながら結婚したガリガリで近目の醜男とデブで歯ぬけのデスの意外な運命を、しみじみとした情感をまじえて語る「月の詩」、死に瀕したテロリストと正体不明の少女との不思議な関係を描く「暗黒の星」など、ファンタジイ界の女王が、現実のインドを微妙に変容させた世界の過去、現在、未来をエキゾチックに語る連作短篇集。
収録作品
『不思議な猫』にも所収(「焔の虎」)
『ゴルゴン−幻獣夜話−』THE GORGON AND OTHER BEASTLY TALES〈ハヤカワFT217〉
訳:木村由利子・佐田千織/カバー:加藤俊章/発行:1996年2月29日
ギリシアの海に浮かぶ緑したたる孤島には、見る者を石に変える伝説の妖女ゴルゴンが住むと人はいう。その噂に魅せられて、真偽を確かめるために島に渡った若き作家が出会ったものは……。世界幻想文学大賞に輝いた表題作「ゴルゴン」をはじめ、人狼、ユニコーン、猫、海豹、ドラゴンなど、さまざまな幻獣たちをテーマに、ファンタジイ界の女王リーが奔放な想像力と千変万化の語り口で織り上げる、めくるめく幻想短篇集。
収録作品
訳:佐田千織
訳:木村由利子
訳:木村由利子
訳:木村由利子
訳:木村由利子
訳:佐田千織
訳:佐田千織
訳:佐田千織
訳:木村由利子
訳:佐田千織
訳:木村由利子
『血のごとく赤く−幻想童話集−』RED AS BLOOD Or Tales from the Sisters Grimmer〈ハヤカワFT232〉
訳:木村由利子・室住信子/カバー:加藤俊章/発行:1997年4月30日
さあ、お聞きなさい、グリマー姉妹のおとぎ話を。美しいけれど邪悪な王女や可憐な姫君をまどわす魔物の王子、闇の公子に恋した乙女や狼に変身する美少女たちがくりひろげる、美しく妖しく残酷な九つの物語を……。ダーク・ファンタジイ界の女王がグリム兄弟ならぬグリマー姉妹の名を借りて、「白雪姫」「シンデレラ」「美女と野獣」「ハーメルンの笛吹き」などおなじみの童話をモチーフに織りあげた、魅惑の幻想童話集。
収録作品
訳:室住信子
『S‐Fマガジン339号』掲載((イラスト:岡野玲子)
祭りににぎわう村を訪れたひとりの笛吹き。少女が垣間見たその恐るべき正体!?(キャプション)
訳:室住信子
『S‐Fマガジン271号』掲載(「血のごとく赤き……」イラスト:佐治嘉隆)
英国幻想文学大賞受賞の新鋭がおくる、妖しくも美しいメルヘンの世界!(キャプション)
訳:木村由利子
訳:木村由利子
訳:木村由利子
訳:木村由利子
訳:木村由利子
訳:木村由利子
訳:木村由利子
『悪魔の薔薇』The Devil’s Rose and other stories〈河出書房新社 奇想コレクション〉
訳:安野玲・市田泉/カバー:松尾たいこ/発行:2007年9月20日
幅広い作風と他に追随を許さない豪華絢欄な文体で、残酷物語の名手アンジュラ・カーターや耽美派ホラー作家アン・ライス、巨匠アーサー・マッケンとならび評されるタニス・リー。常に、英米ファンタジー界の第一線に立ち続けているこの作家の二百を超える短篇の中から幻想怪奇小説の傑作を厳選した、「ダーク・ファンタジーの女王」の真骨頂! “奇想コレクション”第12回配本。ヴァンパイアに仕える従者の哀しみを綴った「別離」、著者自身が “この作品はあたしの作品の中でもっとも恐ろしいもののひとつ”と語る残酷な怪奇譚「悪魔の薔薇」、異貌のパリを舞台に、死神に魅入られた芸術家たちを描く世界幻想文学賞受賞作「彼女は三(死の女神)」、帝国と錬金術が妖しく絡む「黄金変成」、アラビアン・ナイト風幻想譚「愚者、悪者、やさしい賢者」ほか、全9篇。
収録作品
訳:市田泉
訳:安野玲
訳:安野玲
訳:市田泉
訳:市田泉
訳:安野玲
訳:市田泉
訳:市田泉
訳:安野玲
「時の過ぎゆくままに」As time Goes By
『S‐Fマガジン351号』掲載(訳:酒井昭伸/イラスト:佐治嘉隆)
宇宙のとある酒場で恋人たちは出会い、また別れる――時の過ぎゆくままに(キャプション)
「雨にうたれて」Crying in the Rain
『アザー・エデン』所収(訳:室住信子)
『S‐Fマガジン366号』掲載(訳:室住信子/イラスト:佐治嘉隆)
少女はきょう、〈センター〉へ行く。そこにはきっと豊かな生活が……?(キャプション)
「神々の天秤」In the Balance
『S‐Fマガジン486号』掲載(訳:木村由利子/イラスト:加藤洋之&後藤啓介)
邪悪なる者と聖なる者、神々はすべてお見通しのはずだった(キャプション)
「勿咬草、あるいは炎の花」Bite-Me-Not; or Fleur de Feu
『S‐Fマガジン497号』掲載(訳:木村由利子/イラスト:加藤俊章)
野蛮なるヴァンパイア一族の王子と人間の娘――その哀しき愛のかたち(キャプション)
「解凍の日」The Thaw
『SF宝石6号』掲載(訳:酒匂真理子/イラスト:岡本 博)
二百年の眠りの果てに、いまさらに甦ろうとしているわたしのおばあさま――と呼ぶには、あまりにも若く、妖艶すぎて(キャプション)
「白い魔女」The Demoness
『別冊・奇想天外10号』掲載(訳:小宮山康弘/イラスト:三宅梗之)
「ジャンフィアの木」The Janfia Tree
『血も心も』所収(訳:小梨 直)
「貴婦人」La
Dame
『死の姉妹』所収(訳:小林理子)