『キング・ラット』KING RAT〈アーティストハウス〉
訳:村井智之/カバー:木村タカヒロ/発行:2001年2月9日
ドラムンベース・フリークのサウルに、突然ふってきたとんでもない災難。父親が殺され、その容疑者として捕らわれてしまったのだ。独房で呆然とするサウルのまえにある日、謎の男が現れた。薄汚れた服を着て、悪臭を放つ、薄気味悪い男の名は〈キング・ラット〉。見かけは人間の姿。だがその食欲と血はネズミそのもの、というとんでもない生き物だった!キング・ラットに導かれ、ロンドンの地下深くに潜り込んだサウル。夥しい数のネズミ、鳥の王、くも男、そして迫り来る笛の音……。サウルは、長いあいだ獣たちを脅かしてきた仇敵と対抗するために選ばれた最終兵器だった。その驚くべき理由とは? そして狂乱のダンスが繰り広げられるクラブでの最終戦争に、救世主サウルはどう挑むのか!?
〈バス=ラグ〉シリーズ
『ペルディード・ストリート・ステーション』PERDIDO STREET
STATION〈早川書房 プラチナ・ファンタジイ〉
訳:日暮雅道/カバー:鈴木康士/発行:2009年6月24日
《バス=ラグ》と呼ばれる蒸気機関と魔術学が統べる世界で、最大の勢力を誇る都市国家ニュー・クロブゾン。その中心には巨大駅ペルディード・ストリート・ステーションが聳え、この暗黒都市で人間は鳥人や両生類人、昆虫型や植物型の知的生命体と共存していた。大学を辞め、独自の統一場理論の研究を続ける異端の科学者アイザックは、ある日奇妙な客の訪問を受ける。みすぼらしい外套に身を包んだ鳥人族〈ガルーダ〉のヤガレクは、アイザックに驚くべき依頼をする。忌まわしき大罪の代償として、命にもひとしい翼を奪われたヤガレクは、全財産とひきかえにその復活をアイザックに託したのだった。飛翔の研究材料を求めはじめたアイザックは、闇の仲買人から、正体不明の幼虫を手に入れる。そのイモ虫は特定の餌のみを食べ、驚くべき速さで成長した。そして、成虫となった夢蛾スレイク・モスが夜空に羽ばたくと、ニュー・クロブゾンに未曾有の大災害が引き起こされた。モスを解き放ってしまったことから複数の勢力から追われる身となったアイザックは、夢蛾を追って、この卑しき大都市をさまようこととなる。翼の復活を唯一の望みとするヤガレクとともに……英国SF/ファンタジイ界、最大の注目作家であるミエヴィルが、あらゆるジャンル・フィクションの歴史を変えるべく書き上げたエンターテインメント巨篇。アーサー・C・クラーク賞/英国幻想文学賞受賞作。
短篇
「基礎」Foundaion
『S‐Fマガジン578号』掲載(訳:柳下毅一郎/イラスト:ミルヨウコ)
その男は建物に話しかけ、建物は男に囁きかえす――SF界注目の俊英、本誌初登場(キャプション)
「ロンドンにおける“ある出来事”の報告」Report of Certain Events in London
『S‐Fマガジン599号』掲載(訳:日暮雅通/イラスト:佐治嘉隆)
わたし、チャイナ・ミエヴィルのもとに届いた郵便物には、ある活動に関する書類が同封されていた(キャプション)
「使い魔」Familiar
『S‐Fマガジン608号』掲載(訳:日暮雅通/イラスト:佐治嘉隆)
その魔法使いが召喚した〈使い魔〉は、凶暴なまでの貪欲さですべてを吸収していった……(キャプション)
「あの季節がやってきた」‘tis the Season
『S‐Fマガジン620号』掲載(訳:日暮雅通/イラスト:森山由海)
何事にもライセンスが必要な世界で、僕と娘は合法的にクリスマスを愉しむチャンスを手に入れた(キャプション)
「鏡」The
Tain
『S‐Fマガジン641号』掲載(訳:田中一江/イラスト:森山由海)
イマーゴによって廃墟と化したロンドンで、男は独り北へと歩く……ローカス賞受賞作(キャプション)
「ある医学百科事典の一項目」Entry Taken from a Medical Encyclopedia
『S‐Fマガジン641号』掲載(訳:市田 泉/イラスト:栗原裕孝)
十八世紀後半からロンドンで断続的に発見された謎の症例――その実態の驚くべき報告(キャプション)
その他
「ファンタジイを引っかき回す」China Mieville : Messing with Fantasy
インタビュー
『S‐Fマガジン641号』掲載(訳:日暮雅通)