『赤の魔術師』RED WIZARD〈教養文庫1428〉
訳:井辻朱美/カバー:米田仁士/発行:1992年4月30日
両親と休暇を過ごしていた少年リヤンが、ある日突然姿を消した。気がつくと、リヤンの目の前には染料作りをつかさどる魔術師パーシヴォーンスの姿があった。そして、リヤンの手には「牡牛の血のような赤」のクレヨンが――。このクレヨンをめぐってラッドという妖術師があらわれてリヤンの冒険が始まる。現実の世界と魔法の世界はあたかも鏡のように互いを写しだし、父と息子の神話的な葛藤の問題が語られる、ジュヴナイル。
『炎の天使』METAL ANGLE〈ハヤカワFT231〉
訳:梶元靖子/カバー:小菅久美/1997年3月15日
夜のロサンジェルスに翼ある男が出現した。男の名はヴォロス。神に反逆して地上に降り、ロック・シンガーを目ざす美貌の天使。彼は望みどおりスーパースターの座をつかみ、その一方で、心優しき中年男や出世欲に燃えるゲイの若者、不思議なカをもつ女などとの絆を深め、人間としての愛と痛みを学んでいく。だが、そんなヴォロスを悪魔と呼ぶ者たちが現われて……現代ファンタジイの旗手が贈る感動のファンタジイ・ロマン
『エノーラ・ホームズの事件簿〜消えた公爵家の子息〜』THE CASE OF THE MISSING MARQUESS〈小学館ルルル文庫ス1-1〉
訳:杉田七重/イラスト:甘塩コメコ/2007年10月7日
シャーロック・ホームズの妹、元気いっぱいのお嬢様エノーラは、失踪した母が残した暗号を解くことで大都会ロンドンに向かうことに! 気の詰まる貴族教育から抜け出した彼女が最初に遭遇した事件は、名門貴族嫡男の失踪事件。名探偵の兄シャーロックゆずりの推理力でエノーラが導き出すのはどんな真実なのか? ヴィクトリア朝時代のイギリスを舞台に、謎と冒険に満ちたミステリーがはじまる。
〈アイルの書〉
『白い鹿』THE WHITE HART〈ハヤカワFT68〉
訳:井辻朱美/イラスト:中山星香/1984年10月31日
遥かな昔、まだ創世の魔法がこの世にとどまっていた頃、アイルと呼ばれる小島があった。ある日、この地に不思議な少年ベヴァンが現われた。〈ものいう石〉の御告では、彼こそ神々の末裔――アイルを統べるべき〈上王〉であるという。これを心良く思わぬ闇の力〈長衣の君〉は、魔法の釜を用いて死者たちの軍勢を組織し、ベヴァン殺害を画策していた。ベヴァンは、これを知るや〈長衣の君〉討伐に旅立つが……。期待の新鋭が、愛と友情と冒険のタペストリーをケルト神話を素材にトールキン的世界で色彩豊かに織りなしたエピック・ファンタジイ!
『銀の陽』THE SILVER SUN〈ハヤカワFT70〉
訳:井辻朱美/イラスト:中山星香/1984年12月31日
遠いさきの日、ベヴァンの血筋のものが、エルウェストランドから帰ってこよう。最初のものの名はヴェセン、じゃが最も優れたものの名はハル……『白い鹿』で述べられし予言、遂に実現せり! 自ら〈聖王〉と名のるイスコヴァルの圧政に苦しむアイルの民には、一日千秋の思いで待ち望まれていた救世主の出現。だが、いかなる運命のいたずらか、予言にあるハルとは、恐怖王イスコヴァルの息子だった! 期待の新鋭が、ケルト神話を素材に愛と友情と冒険のタペストリーをトールキン的世界で色彩豊かに織りなしたエピック・ファンタジイ第二弾!
『闇の月』THE SABLE MOON〈ハヤカワFT71〉
訳:井辻朱美/イラスト:中山星香/1985年1月31日
エルウェストランドからエルフの船がやって来た。運命の定めどおりに、〈落日王〉ハルがアイルの地を後にする日が訪れたのだ。悲しみにくれる人々の中にあって、〈旭日王〉アランの息子にしてハルの甥、トレヴィン王子ただ一人が期待に胸を高鳴らせていた。ハルについてゆけば、幼い頃より夢見ていたエルフの国へ行けるかもしれない! ハルを見送る一行より、一足先に入江に着いたトレヴィンは、エルフの船の他にもう一隻、金色の狼の像を船首に頂く異国の船を目にした。運命の糸に導かれるまま、彼は、その正体不明の船に乗り込むが……?
『黒い獣』THE BLACK BEAST〈ハヤカワFT75〉
訳:井辻朱美/イラスト:中山星香/1985年5月31日
恋人が目の前で斬殺された。しかも実の父、アバス王の手で! これが他国の王女との婚姻を拒否した報いなのか? それにしては常軌を逸した王の行為――王は狂っているのか? 恋人を失った王子ティレルは悲しみを内に秘め、最愛の弟フレインと共に城を後にした。だが、募る憤怒のゆえか、はたまた父の狂気が感染したのか、ティレルは復讐鬼と化していった。同時に、一角獣と天馬がないまじったような不気味な獣が、ティレルに付き従うようになった……舞台をアイルから〈谷〉に移して繰り広げられる愛と憎悪に彩られた華麗なるファンタジイ。
『金の鳥』THE GOLDEN SWAN〈ハヤカワFT76〉
訳:井辻朱美/イラスト:中山星香/1985年6月30日
アイルの王トレヴィンの息子、人狼のデイルは、不思議な幻影にとりつかれていた。ある日、幻影に導かれるままに、デイルは海岸にやってくると、若い男が倒れているのを発見した。この青年こそ、〈谷〉を傷心のうちに去った王子フレイン――デイルが幻影の中で見た宿命の兄弟だった! だが、フレインは女神シャマラ探索の途中だった。もちろん、これを知ったデイルはフレインと共にアイルを後にして、女神探索の旅に出ることにするが……。ケルト神話を素材に愛と憎悪、忠誠と裏切りを描いた人気シリーズ〈アイルの書〉、華麗なる幕を閉じる!
「償い」Amends
『S‐Fマガジン339号』掲載(訳:井辻朱美/イラスト:中山星香)
〈太陽の王〉ハルとアランにまつわるいにしえの冒険譚。〈アイルの書〉外伝!(キャプション)
短篇
「たてがみを編んだ少年」The Boy Who Plated Manes
『S‐Fマガジン361号』掲載(訳:井辻朱美/イラスト:加藤洋之&後藤啓介)
少年の手から紡ぎだされるたてがみは、たとえようもない美しさに満ちていた(キャプション)