ミシェル・トゥルニエ〈Michel Tournier〉
『メテオール(気象)』LES MÉTÉORES〈国書刊行会〉
訳:榊原晃三・南篠郁子/カバー:小沢英夫/発行:1991年8月10日
ブルターニュの田舎町ピエール・ソナント、双子の兄弟ジャンとポールは二人だけの世界〈卵型の愛〉に充ち足りた日々を送っていた。だが、自我に目覚めたジャンが婚約者を連れてきたとき、ジャン=ポールの完全な世界はこわれはじめた。双子性に傷つき逃走したジャンを追って、ポールの探求の旅が始まる。ヴェネツィア、ジェルバ、アイスランド、日本、バンクーバー、ジャンの足跡をたどり世界を一めぐりしたポールは、ベルリンで〈壁〉の建設に立ち会うが……五つの街のごみ捨て場を支配する〈ごみのダンディー〉こと同性愛主義者アレクサンドル叔父の冒険をおりまぜながら、現代の神話の語り手トゥルニエがつむぎだす双子の愛と秘儀参入の物語。
短編集
『赤い小人』Le Cuq De Bruyere〈ハヤカワ・ノヴェルズ〉
訳:榊原晃三・村上香住子/カバー:アラン・ゴーティエ/発行:1979年10月31日
メルヘン、ファンタジー、アレゴリー、ブラック・ユーモア――当代きっての物語作家ミシェル・トゥルニエが子供から大人までの幅広い読者層を想定して書き上げた、奇抜で、滑稽で、悲痛で、ファンタスティックで、時には哲学的な、現代のお伽噺の数々。人類最初の男は両性具有であったという「アダムー家」、無人島から都会へ戻ってきたヒーローの後日譚「ロビンソン・クルーソーの最期」、十歳になる少女が猫の手ぴきでもう一つの世界と邂逅する「アマンディーヌあるいは二つの庭」、高層ビルのマンションに住むのを嫌って家出した少年の、森のヒッピーともいうべき食人鬼との出会いとドラッグ体験を描いた「親指小僧の家出」、超人間を目ざす小人の倒錯した世界を描く表題作の「赤い小人」、ドライバーの青年がハイウェイのガードレールの向こうに優しさと幸せの幻影をみて美しい最期を遂げる「すずらんの地」、女性の下着のコレクターである一人の精神病患者のモノローグ「フェティシスト」など、人生の怖さや物語の面自さを堪能させてくれる14篇のお話を集めた珠王の作品集。※われわれにもなじみ深い神話的人物や主題が新しい形で現代によみがえり、鋭い文明批評と痛烈な試刺が光る本書は、ヌーヴォー・ロマン以後の作家の中で最も注自されているミシェル・トゥルニエが物語の力強い復権をなしとげた、フランスの1978年度のベストセラーである!
収録作品
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
訳:村上香住子
『愛を語る夜の宴』Le medianoche amoureux〈福武書店〉
訳:榊原晃三/カバー:坂口栄治/発行:1992年4月10日
『赤い小人』、『メテオール(気象)』などの作品で知られる著者による、人生へのエスプリに満ちた短篇集。インドで迎えたクリスマスの思い出話「星に物乞いする男」、美少年との同性愛への賛歌「アフリカの情事」、レジスタンスの“闇の世界”を描いた「花火製造あるいは記念日」、天地創造の寓話「音楽とダンスの伝悦」他、全20篇を収録。
収録作品