『オイディプースの放浪 テーバイへの道』OEDEPUS〈創元推理文庫F580−01〉
訳:後藤安彦/カバー:佐竹美保/発行:1999年2月26日
生まれつき足に障害を持ってはいたが、羊飼いの息子、オイディプースは優しい父母のもとで穏やかな山あいの生活に満ち足りていた。――十歳になったある日、それが突然終わりを告げるまでは。麓の街ではじめて馬を目にしたとき、その姿があまりに想像と違って醜いため、つい本心を口走ってしまう。だが馬上の人物はテーバイの王ラーイオスだった。オイディプースの母は王の槍を受けて床に臥せり、父は息子を悪しざまに罵りはじめる。理解を超えた魔術に翻弄されて旅に出た少年が、王となる栄光を手にし、没落の途をたどるまで。第一級のストーリーテラーによる、古代ギリシア分化の彩り豊かな小説版オイディプース伝説