ジョージ・ゼブロウスキー〈George Zebrowski


オメガ・ポイント


『灰と星』ASHES & STARS〈サンリオSF文庫44-A

 訳:正田晴久/カバー:加藤直之/発行:198085

地球連合とヘラクレス帝国との間には3世紀に及ぶ戦争があった。ヘラクレス人たちは敗れ、首都と20の世界は灰燼と化した。今はただ熱砂の荒れ狂う都市の残骸が広がっているばかりである。わずかに生き残った人々は、銀河系の辺境に移り住んで、マイラの世界という宗教的な共同体を営んでいた。ところが、へラクレス球状星団の名も知れぬ惑星の奥深くに隠れ潜んでいた二人の生き残り――父と子が人工冬眠から目覚めたのである。烈しい復讐心と憎悪、燃えさかる闘争心を抱いて二人は、今度こそ地球連合を滅亡させようと戦争の準備をはじめていた。そして、まず手はじめに高性能のウィスパー船に乗り込んで、人口50万のプリセプトという辺境植民地を攻撃して、それを抹殺してしまったのだ。さらに……パワーフルに6599年の宇宙を描いて、「オメガ・ポイント」「意識の鏡像」につづく三部作の第一作をお楽しみください。

 

『オメガ・ポイント』THE OMEGA POINT〈サンリオSF文庫44-B

 訳:正田晴久/カバー:加藤直之/発行:19821215

地球・ヘラクレス戦争をテーマにした〈打楽器によるカンタータ〉演奏会場で、地球の偉大な作曲家が暗殺された。これが、発端だった。西暦6200年、凄惨な戦闘の末、ヘラクレス帝国は完全に破壊された。唯一の生き残りゴルギアスは、父の死後、ウィスパー船と反抗精神を引きついで、またもや復讐に及んだのだった。追跡の手を逃れて、死後再生の力をもつとされる新興宗教マイラの世界に潜んだゴルギアスは、完全武装したヘラクレスの一部隊が電子結晶構造となって保存されている円筒ケースを使って最後の反撃を試みるが……物質と記憶が至福の状態で融合するシャルル・フーリエ的ユートピアと、死者と生者の結婚というバラード的終局点=アンチ・ユートピアの織りなす光と闇の讃歌を二本柱に、アドベンチャーSFの娯楽性をレトリカルに装わせた『灰と星』につづく三部作の第二作。


短篇


『星のめぐり』Starcrossed

 『S‐Fマガジン252号』掲載(訳:小宮山康宏/イラスト:佐治嘉隆)

 『ラブメイカー』所収(訳:安田 均)

 

『アイヒマン変奏曲』The Eichman Variations

 『S‐Fマガジン335号』掲載(訳:野口幸夫/イラスト:岩淵慶造)

 

『異教の神』Heathen God

 『S‐Fマガジン372号』掲載(訳:中村 融/イラスト:加藤洋之&後藤啓介

 地球創造の秘密を握るという異星人――そのもとへ地球から二人の男が訪れた(キャプション)

 

『言葉そうじ』The Word Sweep

 『S‐Fマガジン380号』掲載(訳:中村 融/イラスト:浅賀行雄) 

 ある日とつぜん言葉が形をとりはじめ、みんな黙ってしまった(キャプション)

 

『はじめての愛、はじめての恐れ』First Love, First Fear

 『S‐Fマガジン399号』掲載(訳:中村 融/イラスト:新井苑子

 夕暮れ、少年は美しい水棲人の少女に出会う――ある夏の日の異体験……(キャプション)

 

『おお、ミランダ!』Oh, Miranda!

 共著:チャールズ・ペレグリーノ

 『S−Fマガジン484号』掲載(訳:中村 融/イラスト:福留朋之)

 落差十六キロにおよぶ太陽系最大のジャンプに挑んだスタントマンの運命は……(キャプション)

 

『うしろをふりむくな』Faces Forward

 共著:ジャック・ダン

 『1ダースの未来』所収(訳:浅倉久志) 

 

『死語のいくつかの生』This Life and Later Ones

 『シミュレーションズ』所収(訳:山田和子)