ロジャー・ゼラズニィ〈Roger Zelazny〉
『地獄のハイウェイ』DAMNATION ALLEY〈ハヤカワSF64〉
訳:浅倉久志/イラスト:岩淵慶造(初版)・映画スチル(四版)・木嶋 俊(五版)/発行:1972年7月31日
愛車ハーレーを駆ってカリフォルニア一帯に略奪グループ《ヘルス・エンジェルズ》の名を馳せたヘル・タナーは、その抜群の運転能力をみこまれて、カリフォルニア政府からボストン向けペスト血清輸送の任務を託される。核ミサイル攻撃によって世界の大半が失われ広大なアメリカ大陸にたった二つ残った国の一つが、今、ペストで死滅しようとしているのだ。だが、大陸横断を試みる彼の行手に立ちはだかるのは〈呪いの横丁〉――放射能に汚染され言語に絶する危険にみちみちた、まさに地獄そのものの地帯だった! 67年度ヒューゴー賞ノヴェラ部門にノミネートされた米国派ニューウェーブ作家の野心作!
『わが名はコンラッド』THIS IMMORTAL〈ハヤカワSF178〉
訳:小尾芙佐/カバー:角田純男/発行:1975年12月15日
コンラッドと名のるその男の過去は謎に包まれていた。だが、彼こそは数世紀にわたる異星人支配者との戦いの歴史に、いくたびか異なる名でその偉業を刻みつけてきた地球の英雄。そして今、密命を帯びた異星人の到来によって迎える危機を前に、再び不死の人コンラッドは立ちあがるが……。――陽光の下をサテュロスの群れが闊歩し、闇をぬって血をすする妖怪やテッサリアの黒獣が跳梁する世界――全面戦争後の変わり果てた地球を舞台に、絢爛と繰り広げられるSF未来叙事詩。久々の大型新人として60年代のSF界を席巻したゼラズニィのヒューゴー賞に輝く長編第一作遂に登場!
『影のジャック』JACK OF SHADOWS〈サンリオSF文庫38−A〉
訳:荒俣 宏/カバー:加藤直之/発行:1980年4月5日
宝石を盗もうとした影のジャックは捕えられ、斬首された。そのあげく堆屍穴に捨てられた。だが、何度でも生き返れる彼は、そこを逃れた。血を吸う石や蛇のような花に襲われ、汚物の土地を抜けて、こうもり王の領土〈逆鱗城〉までやってきたが、今度は宝右の中に閉じ込められてしまった。影があると力がつくので窓も扉もないガラスの部屋になっていた。彼は復警の炎と化した。首斬人ブラィト、密告したこうもり王の手下、奴隷にしようとした男爵、宝右の代りに娘イヴネをやるとの取決めに背いた不死大佐、そしてむろん、こうもり王に復讐だ!! だが、魔法の支配する暗黒界を統一する力を手に入れるには失われた鍵コルウィニアを見つけなければ。彼は、こうもり王から盗んであった魔術書を科学の支配する陽光界へ大学教師になって持ち出し、データ処理をして秘密を掴もうとするが……SFとヒロイック・ファンタジーを融合させた熱狂の意欲作。
『ドリームマスター』THE DREAM MASTER〈ハヤカワSF443〉
訳:浅倉久志/カバー:中西信行/発行:1981年5月31日
ロボット子宮を用いて夢の世界を形作り、患者の神経症的風景の中にわけ入ってゆくことで、その異常性を治療する数少ない特殊な精神分析医――シェイパー。レンダーはそのシェイパーの中でも、最も優秀な一人だった。だがある日、シェイパーを志す盲目の美人精神医ドクター・シャロットの治療をひきうけたときから、運命の糸は思いもよらぬ出来事を、つぎからつぎへと紡ぎだしてゆく……。米SF界きっての才人ゼラズニィが、トリスタンとイゾルデの物語、ファウスト伝説などを素材に、持ち前の華麗な筆致を駆使して綴りあげた、絢爛たるイマジネーションの世界!
『砂のなかの扉』DOORWAYS IN THE SAND〈ハヤカワSF443〉
訳:黒丸 尚/カバー:中西信行/発行:1981年8月31日
午下がりの蒼い淀みの中、雲の塊りを見つめていると、そこに一瞬の空中文字――それは、嗅げているのか死を、と読めた。こいつがそもそもの発端というわけ。以来、キャンパスで悠々自適の毎日を送っていたぼく、ロバート・キャシディは、地球が銀河連盟に加盟した際に、異星人から贈られた“スターストーン”をめぐる大騒動にまきこまれてしまった。異星の宝物の行方を追うギャング団に、地球語を流暢に操るカンガルーの姿をした異星人、あげくのはてにぼくは、異星人のもう一つの贈り物レニウス機械によって……俊英ゼラズニイが軽快な筆致でスリリングに描く傑作SF!
『光の王』LORD OF LIGHT〈早川書房 海外SFノヴェルズ〉
訳:深町真理子/カバー:野中 昇/発行:1981年9月15日
死滅した地球を棄て、第二の故郷を求めさまよう人々。彼らは膨大な年月をついやし、ついにある孤立した惑星を植民地化した。しかも、その地にインド神話さながらの世界を建設したのだ! 原住民を“悪魔”と呼び、〈地獄〉へ追いはらい、自らは人格転移によって生じた超能力と不死性のため神々と呼ばれる〈第一世代〉植民者。彼らは、ヒンドゥー教の神々――梵ブラフマン、火神アグニ、破壊神シヴァなどの役割を演じ、すべての科学技術を掌中に収めている。一方、無知の状態におかれ、厳格なカースト制度によって束縛され虐げられる民衆。しかし、やがて僧侶たちに生神として崇められ、〈天上世界〉で自由奔放な生活を営む神々の中にも、民衆に味方し、よりよい世界の発展を願うものが現われた。その名はサム。彼を信ずるものたちは、彼をマハーサマートマン――シッダルタと呼び、救世主として敬った。サムは、〈天上都市〉から危険思想家として追放されながらも、知識の開放、階級制度の撤廃をスローガンに敢然と神々に戦いを挑む! だが、神々の軍勢の前に、なすすべもなく打ち果てるサム。民衆は悲嘆にくれ、神々の圧制は従来どおり続くかにみえたが……。伝統的なSFの舞台を縦糸に、ファンタジックなインド神話の伝説を横糸にしたタピストリイを、豊かな想像力と洗練された完成によって織りあげ、1968年ヒューゴー賞に輝くSF未来叙事詩の傑作!
訳:深町真理子/カバー:萩尾望都/発行:1985年8月31日
遥かなるさすらいの果て、ついに人類にとって最適の惑星を発見した〈第一世代植民者〉は、その地にインド神話さながらの世界を建設した。〈天上都市〉で自由奔放な生活をおくる〈第一世代植民者〉は、すべての科学技術を掌中におさめ、民衆を無知の状態におくと同時に厳格なカースト制度で束縛し、神々としてかれらの上に君臨していたのだ。しかし、やがて神々の中にも民衆に味方し、よりよき世界の発展を願うものが現われた。マハーサマートマン、シッダルタ、如来として知られるその男は、ただ一人、敢然と神々にたちむかったが……ヒューゴー賞受賞に輝く傑作宇宙叙事詩!
『わが名はレジオン』MY NAME IS LEGION〈サンリオSF文庫38−B〉
訳:中俣真知子/カバー:加藤直之/発行:1980年11月15日
すべての個人的記録がコンピュータで統一管理されている社会――だが、その男は自分のカードを火中に投じ、一切の記録を消して社会の外に存在していた。そのうえ中央データ・バンクに偽の情報を入れ、思い通りに多くの名をもつ男に生れ変っては、私設探偵情報局の仕事をしていた。「〈ルモコ〉前夜」では核爆弾で地震を誘発し、新しく火山島をつくる計画に対する妨害工作を、「クウェルクェッククータイルクェック」ではイルカによる殺人とダイヤの密輸を、そして76年度ヒューゴー、ネピュラ両賞に輝く「ハングマンの帰還」では、探険命令を拒否したあと音信不通となっていた宇宙探査ロボットが、自分を4人の異なったパターンで精神分裂症的に創った4人の設計者に徹底した憎悪を抱き、復讐によってカタルシスを得ようと帰還してくる事件を調査する。ハメットの名なしの探偵オプを思わせるハードボイルド・ミステリとSFを融合させた緊迫の連作長篇。
『ロードマークス』ROADMARKS〈サンリオSF文庫38−C〉
訳:遠山峻征/カバー:中西信行/発行:1981年11月15日
永遠の過去から未来へ通じる〈道〉、いっさいを超越し、すべてを知りつくしたベルクウィユスの大ドラゴンの治めるその〈道〉の全貌を知るものは誰もいない。ただ、そこを往来し、出入口を見つけ、新しい枝道をつくる能カをもった人間だけが、どんな時代にも、どんな場所にも自由に行くことができた。そんな一人、レッドは、遥か昔は老人、今は逆に若くなっていた。かれはマラトンの戦いでギリシア側が勝つと信じて整備したトラックを駆って銃や弾薬を古代マラトンヘ運び込もうとしていた。だが、合法的殺人ゲーム、黒の十殺の標的にされ、ティラノザウルスに乗った必殺の修道僧や生身は脳だけのサイボーグ戦車などが、かれの現われそうな過去や未来の〈道〉をくまなく探しまわっていた。レッドはどうやって死の手を逃れ、逆襲に転じることができるのか……めくるめくバイオレンスの美学と緻密に仕掛けられた知的パズラ一、ゼラズユイの傑作をどうぞ!!
『燃えつきた橋』BRIDGE OF ASHES〈ハヤカワSF461〉
訳:深町真理子/カバー:K・G・ヤナセ/発行:1982年1月15日
遥かな昔、地球に大挙して飛来した異星生命体は、自らの操り人形として人類を創造した。この酸素に満ちた惑星を、彼らに適した環境、亜硫酸ガスの充満する世界に造りかえるために! 目論見通り、人類は環境を破壊し、大気を汚染しながら、自らの破滅をめざして運命の道を歩みつづけていく……。しかし、歴史の陰にこの異星生命体の野望に挑む、永遠の生命をもつ謎の男の姿があった。幾度も傷つき、苦しい戦いを強いられて来た男が、ついに宿敵に対して見いだした恐るべき武器は……!? 俊英ゼラズニイが、華麗な筆致を用い、壮大なスケールで繰り広げる一大SF叙事詩!
『イタルバーに死す』TO DIE IN ITALBAR〈ハヤカワSF480〉
訳:冬川 亘/カバー:渡部 隆/発行:1982年7月15日
マンハッタン宇宙港の最も高い塔の中に、彼は坐っていた。ただひとり帝国に対峙して。窓の外には、かつてニューヨーク・シティであったものの残骸が、放射性の焔に照らしだされ、燃えさかって。合同連盟との戦いに破れ、廃墟と化した地球の姿であった酢。元地球艦隊司令官マラカー・マイルズは、強大な銀河の中心勢力、合同連盟にいままで徒手空拳で立ちむかってきた。だがいま、恐るべき武器の存在を示す情報を入手したのだ! これさえ手に入れば……ヒューゴー賞受賞作家が、そのたぐいまれな想像力、流麗洒脱な筆致を用いて、美事に綴りあげた傑作宇宙叙事詩!
『怒りの神』DEUS IRAE〈サンリオSF文庫3−G〉
共著:フィリップ・K・ディック
訳:仁賀克雄/カバー:ジャニー・ワーツ/発行:1982年9月25日
第三次大戦で地球は全滅した。人々が奇妙な逆説を信仰したためだった。エネルギー調査開発庁長官カールトン・ルフトオイフェルは数字の詐術を巧妙に使った演説で人々を説得したのだ。国家の機能は一定の生存者がなければ維持されないというのは嘘だ。マイクロ化されたデータのカプセルが安全に貯蔵されていれば愛国的思考形態は残っていく。1983年の演説で彼はそう主張した。そして5000マイル上空の人工衛星から、偉大な無差別爆弾=怒りの神を爆発させた。今、手足のない画家ティボール・マクマスターズは第三次大戦の背後に隠れている神ルフトオイフェルを求めて全滅したあと恐ろしい突然変異体たちの跋扈する異邦の地を二輪車を牛に引かせて旅していた。あの悪魔でもあり神でもあるルフトオイフェルの肖像画を描くよう教会から依頼されたのだ。それを妨害しようとする追跡者……すさまじくも暴力的なディック&ゼラズニイの驚嘆すべき記念碑。
『われら顔を選ぶとき』TODAY WE CHOOSE FACES〈ハヤカワSF620〉
訳:黒丸 尚/カバー:渡部 隆/発行:1985年7月15日
11月の寒い土曜の夜、マンハッタンのクラブを一歩でたおれ“天使のアンジー”は、何者かに狙撃され、絶命した。だが、肉体にただちに冷凍処置をほどこされたおれが目覚めたのは、遥かな未来の地球だった! 名うての暗殺者として鳴らしたおれの力量を買って、わがファミリーの子孫たちは“仕事”をもちかけた――惑星アルヴォに拠を構え、ファミリーに敵対するスタイラーを殺せというのだ。だが、苛酷な訓練を終えてアルヴォへ潜入したおれを待っていたのは……? 俊英ゼラズニイが、人類の未来を賭した壮大な戦闘を、緊密な構成と華麗なイメージで描きだす傑作SF!
訳:岡部宏之/カバー:佐藤弘之/発行:1986年2月28日
ぼくの記憶は偽りのものにすり替えられていた。誰が、なぜ、そんなことをしたのか? 真相を探り始めたとき、ガールフレンドのコーラが誘拐されてしまった。ぼくは自分が超能力――コンピューターと直接会話ができるのだ――を備えていることに気づき、それを用いて、ぼくの過去を消し、コーラを誘拐した相手に闘いを挑んだ。現代アメリカSF界を代表するゼラズニイとセイバーヘーゲンの二人が、それぞれの持ち味を生かして、近未来のアメリカを舞台に超能力者の活躍を描きあげた、アップテンポの冒険SF。
『アイ・オブ・キャット』EYE OF CAT〈創元SF文庫686−04〉
訳:増田まもる/カバー:吉永和哉/発行:1989年7月7日
地球政府とストレイジ星との恒星間外交の幕が上がった。だが、相手星の反対勢力が暗殺者を送り込んだという情報がもたらされる。地球政府はその暗殺者に対抗すべく、かつて恒星間をめぐり、数多の異星生命体を捕獲した名うての狩人ビリー・ブラックホース・シンガーを召喚する。任務遂行のためにシンガーは“キャット”をパートナーに選ぶ――かつて彼が捕獲した生命体のなかでも最強の敵。彼との再度の勝負を交換条件に、ビリーはキャットともに暗殺者阻止に向かう……だが、ビリーにとっての最後の戦いは、まだ始まったばかりなのだ――アメリカSF界の雄ゼラズニイが、インディアン神話に材をとった、詩情あふれる狩猟劇。
〈真世界〉シリーズ
『アンバーの九王子』NINE PRINCES IN AMBER〈ハヤカワSF316〉
訳:岡部宏之/カバー:中原 脩/発行:1978年10月31日
アンバー――それは唯一の真の世界。地球を含む他のパラレル・ワールドはすべてその影にすぎない。このアンバーの空位となった王座を狙い、九人の王子たちの間に骨肉の争いがおこった。権謀術策の嵐はアンバーだけでなく他の世界をも巻きこんでいく。その動乱のさなか、王子コーウィンは敵の術策に陥り記憶を消された後、影の世界“地球”へと追放された。だが、交通事故を契機に少しずつ記憶の戻ってきたコーウィンは、故郷アンバーへと向かった。海底の迷宮、竜、異形の影の軍勢――華麗なイメージと流麗な筆致で幻想の真世界アンバーを描くシリーズ第1弾!
『アヴァロンの銃』THE GUNS OF AVALON〈ハヤカワSF418〉
訳:岡部宏之/カバー:中原 脩/発行:1980年12月31日
兄エリックの奸計に陥り、盲目にされ土牢に閉じこめられた真世界アンバーの王子コーウィン。しかし、くり抜かれた両眼の再生を機に、ついに脱獄に成功! 奇しくもかつて彼自身が追放した逆臣ガネロンの治める国に身を寄せたコーウィンは、黒い“輪”より襲来する邪悪な魔物軍勢に敢然と立ち向かった。だが、この黒い軍勢を打ち破り、兄エリックへの復讐を果たすべく、一路アンバーへと戻っていったかれを待っていたのは――またしても飛竜を駆る“輪”の化け物軍勢の大襲撃に滅亡寸前のアンバーと瀕死のエリックだった……待望の真世界シリーズ第2弾!
『ユニコーンの徴』SIGN OF THE UNICORN〈ハヤカワSF419〉
訳:岡部宏之/カバー:中原 脩/発行:1980年12月31日
エメラルドグリーンの瞳に金色の角と蹄を持つユニコーンが住む小さな森……この美しい森で王子ケインが惨殺された。念願の即位を目前に、王子コーウィンは犯人の濡れ衣を着せられてしまう。疑惑と不安の渦巻く宮廷で再び兄弟姉妹の虚々実々の醜い争いが始まった。そして、事件の鍵を握る王子ブランドもナイフで刺され、事態は混迷の度を増してゆく……いったいコーウィン失脚の策謀をめぐらせたのは誰か? 兄エリックより譲られた“審判の宝石”の力に助けられて、彼は次々と襲いかかる災厄に立ち向かうが……ますます佳境にはいる、好評のシリーズ第3弾!
『オベロンの手』THE HAND OF OBERON〈ハヤカワSF448〉
訳:岡部宏之/カバー:中原 脩/発行:1981年10月15日
地球、レブマなど〈影の世界〉と〈真の世界〉アンバーを結ぶ“パターン”。“空でもあり、海でもあるもの”の“下でもあり、上でもある”楕円形の岩棚に鋳込まれているパターンが、なにものかによって破壊された。だれが、いったいなんのために……。アンバーの王子コーウィンは、その謎を解き、修復するためにやってきた。そこで思わぬものを発見した。それは、なかば見おぼえのある男の描かれた一枚のトランプだった――トランプに運命をあやつられ、翻弄されるアンバーの人びとの物語を、幻想味あふれる筆致で華麗に展開、いよいよ佳境に入るシリーズ第4弾。
『混沌の宮廷』THE COURTS OF CHAOS〈ハヤカワSF458〉
訳:岡部宏之/カバー:中原 脩/発行:1981年12月15日
〈真の世界〉アンバーは血に染まり、今まさに混沌の勢力に蹂躙されんとしていた。仮面を捨て王座に戻ったオベロンは、すべての礎“パターン”を再建せんと死力を尽くす。一方、コーウィン以下兄弟は、混沌の宮廷と手を組みアンバーを掌中にせんとする狂える弟ブランドとの熾烈な戦いに敢然と立ち向かった。だが、再燃する王位継承問題に兄弟の足並は定まらない。やがて迫りくる最後の戦いの時、コーウィンは勝敗の鍵となる地獄騎行に、王の密命を帯び一人旅立つのだが……!? 人々の愛と憎しみが、華麗な幻想世界を舞台に見事に綾なされる傑作シリーズ堂々完結!
ディルヴィシュ
『地獄に堕ちた者ディルヴィシュ』DILVISH, THE
DAMNED〈創元SF文庫686−03〉
訳:黒丸 尚/カバー:天野喜孝/発行:1988年9月2日
ディルヴィシュ。一度は〈闇の者〉魔術師ジェレラクの手により地獄に堕とされた伝説の騎士。妖精族セラア家の血をひき、〈解き放つ者〉、あるいは〈東の将〉と呼びならわざれる者。妖精のなめし革を身にまとい、この世のものならぬ漆黒の鋼の馬、ブラックを駆る。彼を待ち受けるものは〈西の将〉ライリシュ、そして宿敵ジェレラクの七つの要塞のひとつ、氷の塔……。異才ロジャー・ゼラズニイが十数年の歳月をかけ、《混沌》と《秩序》のはざまでゆらぐ人々の姿を書きついだ、代表的ヒロイック・ファンタジイ
『変幻の地のディルヴィシュ』THE CHANGING LAND〈創元SF文庫686−05〉
訳:黒丸 尚/カバー:天野喜孝/発行:1990年2月2日
荒野のただなか、この世のものならぬ危険な力に満たされた土地がある。人々はそこを変幻の地と呼んだ。その中央にそびえたつ《超時間城》こそは、史上最強の魔術師ジェレラクの根拠地である。これまで、この城に隠された強大な古の力をわがものにせんと足を踏み入れた者は数知れないが、目的を遂げて帰還した者は一人としてなかった……。この地に、いま、黒き鋼の馬を従えて立つ一人の男があった。彼の名はディルヴィシュ、妖精族の血をひく伝説の騎士。求めるものはただひとつ、宿敵ジェレラクの命。だが行く手にはさまざまな障害が待ち受ける。傑作長編ヒロイック・ファンタジイ
『魔性の子』CHANGELING〈創元イラストレイテッドSF4〉
訳:池 央耿/イラスト:エステバン・マロート/発行:1981年4月3日
強大な魔力を持ち、長年に渡ってロンドヴァルに君臨した魔王デットが不意討にたおれた。魔王の血を継ぐただひとりの赤児は、すんでのところで命を助けられ、老魔法使モーの手で、天空を隔てた別の世界へ流されることとなった。遠い昔に魔法が捨て去られ、すでに過去の伝説と化したその世界は、名を地球といった。老魔法使モーはデットの赤児を有能なエンジニアの息子とすり替え、かわりにエンジニアの息子を自分の世界へ連れ帰った。時がたち、ふたりの赤児はそれぞれに見知らぬ世界ですくすく大きくなっていったのだが……科学が遠い昔に捨て去られ、魔法が日常のものとなった世界を舞台に、取り替え子が宿命の対決に火花を散らす、神話、冒険SFの大家ロジャー・ゼラズニイの面目躍如たる大作。
『魔性の子』CHANGELING〈創元SF文庫686−01〉
訳:池 央耿/カバー:米田仁士/挿絵:エステバン・マロート/発行:1985年1月18日
強大な魔力を持ち、長年に渡ってロンドヴァルに君臨した魔王デットが不意討にたおれた。魔王の血を継ぐただひとりの赤児は、すんでのところで命を助けられ、老妖術使いモーの手で、天空を隔てた別の世界へ流されることになった。モーはデットの赤児のかわりに同じ年頃の赤児をその世界から連れ戻った。遠い昔に魔法が捨て去られ、すでに過去の伝説と化したその世界の名は、地球といった……取り替え子のふたりが宿命の対決に火花を散らす! 神話、冒険SFの大家ロジャー・ゼラズニイの面目躍如たる大作!
『外道の市』MADWAND〈創元SF文庫686−02〉
訳:池 央耿/カバー:米田仁士/挿絵:ジュディ・キング・リーニーツ/発行:1985年12月13日
七体の魔神像の秘密を解明すべく、日夜これに術をほどこすも意のままにならず。意気消沈したポルを、ある日謎の魔術師が襲った。危ういところで難を逃れたものの、己の腕の未熟さを痛感した彼は、折りから開かれる四年に一度の魔術師の大集会に参加せんものと、盟友マウスグラヴとともに旅立った。だが、正規の修業を経ていない彼は外道、まともな魔術師からは忌み嫌われる存在だ。如何なる危難が待ち受けていることか……。そして旅の夜、七つの青白い焔がポルを奇怪な夢へと誘った! 『魔性の子』続編。
エーリアン・スピードウェイ〈ALIEN SPEEDWAY〉
『爆走! クライプシス・サーキット』ALIEN SPEEDWAY BOOK 1 : CLYPSIS〈角川文庫ン2-1〉
共著:ジェフリー・A・カーバー
訳:野田昌宏/イラスト:青井邦夫/発行:1989年10月10日
太陽系一つをまるまるレース・サーキットに仕立て、巨大な核融合エンジンを載せ、最新の装備を積んだレーサーが光速の4倍ものスピードで争う。それがクライプシス・サーキットだ。ひょんなことで孤児になってしまったぼくは、クライプシス星系めざして密航した。密輸船に乗組み、危ない目も何度が潜りぬけて、何とかサーキットの中心〈ピットホール〉にたどり着いた。いよいよぼくの夢が実現するぞ。スピードとスリルを求めて、史上最大のレーシングに、今シグナルが点く。Let' GO!
『裏切りのピットホール』ALIEN SPEEDWAY BOOK 2 : PITFALL〈角川文庫ン2-2〉
共著:トマス・ワイルド
訳:野田昌宏/イラスト:青井邦夫/発行:1990年1月25日
いきなり何の理由もなく、レースの最中に、エンジンが不調になった。おがげでトワイラは先行するジャスの艇の排気炎を浴び、大火傷をおってしまったんだ。ぼくが主席パイロットになりたいために、わざと事故を起こしたという噂が、あっという間に星系中に広まってしまった。これは誰かの妨害工作だ。レーシング・サーキットは「きれいな」連中だけじやない。ぼくは汚名挽回と、パイロット資格を守るために、ただ一人調査に乗り出した。負けてたまるか!Let' GO!
短篇集
『伝道の書に捧げる薔薇』THE DOORS OF HIS FACE , THE LAMPS OF HIS MOUTH
and Other Stories〈ハヤカワSF215〉
訳:浅倉久志・峯岸 久/カバー:角田純男/発行:1976年11月15日
草木も育たぬ荒涼たる大地に刻み込まれた火星人の歴史と伝承――地球人としてはじめて、その神秘の扉を押し開くことに成功した若き詩人と、美しい火星の舞姫とのあいだにめばえた悲しくも美しい愛の詩『伝道の書に捧げる薔薇』、金星の大海原に潜む巨大魚竜イッキーとの死闘を、詩的で、また同時にスランギーでもある若々しい文体をもちいて描き上げ、1965年度ネビュラ賞を受賞した『その顔はあまたの扉、その口はあまたの灯』など、アメリカSF界の未来を担う大型作家ゼラズニィが、華々しい活躍を演じた60年代後半の代表作15篇を収録したヴァラエティに富む珠玉の短篇集。
収録作品
訳:浅倉久志
『S‐Fマガジン173号』掲載(訳:大谷善次・イラスト:金森 達)
金星の暗黒の深遠をのし泳ぐ巨大漁竜イッキーの生け捕りに、全財産を賭けて敗れながら、いままた挑戦する男の闘魂!(キャプション)
訳:浅倉久志
『追憶売ります』にも所収
『S‐Fマガジン130号』掲載(イラスト:金森 達)
訳:峯岸 久
『世界カーSF傑作選』にも所収(「悪魔カー」)
『S‐Fマガジン199号』掲載(イラスト:岩淵慶造)
俺の兄貴を殺したあの黒いキャディ。あいつは、この俺が必ず仕止めてやる――野生化した車の群れを率いる“悪魔の車”を愛車ジェニーを駆る彼はついに追いつめたが……(キャプション)
訳:峯岸 久
『年間SF傑作選5』収録(『伝道の書にバラを』訳:大谷圭二)
『S‐Fマガジン171号』掲載(イラスト:金森 達)
草木も育たぬ茫漠たる大地に刻みこまれた火星人の歴史と伝承――その神秘の扉が人類の前に初めて開かれた時、火星人の運命と命脈は彼の手中にあった!(キャプション)
訳:峯岸 久
訳:峯岸 久
『三分間の宇宙』にも所収(『収集家の熱情』訳:岡部宏之)
訳:峯岸 久
『S‐Fマガジン199号』掲載(イラスト:山野辺進)
既知の宇宙で最も高い山――“灰色の乙女”。六万四千メートルの未踏峰――“グレイ・シスター”。山々への言い知れぬ憧れに引き寄せられて、彼は雲の彼方、星々の褥めざして歩き始めた(キャプション)
訳:浅倉久志
『S‐Fマガジン199号』掲載(イラスト:浅賀行雄)
宇宙船中継基地“ベティ”の二つの脅威。大暴風雨と猛獣たちから人々を護る――五九七歳の元宇宙船乗りゴッドンリーはそれを担当する“地獄警官”だった(キャプション)
訳:峯岸 久
訳:峯岸 久
訳:浅倉久志
訳:浅倉久志
『三分間の宇宙』にも所収
訳:浅倉久志
訳:浅倉久志
訳:浅倉久志
『キャメロット最後の守護者』THE LAST DEFENDER OF CAMELOT〈ハヤカワSF553〉
訳:浅倉久志・他/カバー:空山 基/発行:1984年4月30日
聖杯探索の旅に出た円卓の騎士は、ひとりまたひとりと流浪の果てに散っていった。だが、最強にして最大の騎士である彼は、幾多の王国が勃興し、瓦解するさまを見つめ続けた。彼の名はランスロット。マーリンの魔力に捕えられ、現代に生きるさすらい人。そして、彼こそが“キャメロット最後の守護者”なのだ!――華麗に綴る表題作ほか、冷凍睡眠が実用化された近未来を舞台とする古風なラヴ・ロマンス「心はつめたい墓場」宇宙海賊となった男の心の軌跡を描く「復讐の女神」など、さまざまな顔をもつゼラズニイが、その本領を発揮してヴァラエティ豊かに贈る傑作短篇集!
収録作品
訳:浅倉久志